認知症スクリーニングシステム 研究成果の概要

基礎研究Stage

 日本医療研究開発機構(AMED)の医療分野研究成果展開事業「研究成果最適展開支援プログラム:A-STEP」「ハイリスク挑戦タイプ」 “ 非専門家でも短時間で実施できる『軽度認知症スクリーニングツール』の研究開発 ” の2013年~2016年間の研究成果が、日本医療研究開発機構(AMED)から公開されています。

 認知症専門医療機関の社会福祉法人浴風会 浴風会病院で臨床研究を実施し、臨床研究の開始当初の2009年からの被験者数は延べ1,390人となりました。

 判別精度は、健常群と軽度アルツハイマー群では、感度87.7%(軽度アルツハイマーを正しく軽度アルツハイマーと判定する確率:グラフの赤色ドットの内カットオフ値より上の部分の割合)、特異度85.2%(健常を正しく健常と判定する確率:グラフの青色ドットの内カットオフ値より下の部分の割合)、正診率86.4%を示し、スクリーニングで求められる軽度例に対して十分な鑑別力の確認ができました。

 さらに、スクリーニングのために必要な被験者の音声を、自動的に採取するスクリーニングシステムの試作を開発しました。

事後評価報告書

amed_dot plot_CDR0:n81/CDR1:n81

 

機械学習用データベースの制作

● 臨床研究のために採取した音声データや臨床データなどは、認知症専門医療機関(浴風会病院)で延べ1,088人、介護施設(浴風会)で延べ302人、合計で延べ1,390人の方々のご協力をいただき、判別アルゴリズムを開発するために必要となる『機械学習用データベース』を制作しました。

 

スクリーニングシステムの試作

音声の自動採取システムを搭載した『認知症スクリーニングシステム ver.α』を開発しました。音声の自動採取システムは、『機械学習用データベース』の研究成果を取り入れたものです。

 

 実用化を目指した、音声処理システム、認知症リスク評価システム、ユーザーインターフェースの更なる研究開発を進めています。

 

 


認知症高齢者の増加

スクリーニングツールの問題点

目的

臨床研究の歩み

開発の概要

臨床データ

成果の概要

特許権と掲載文献